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ポリエステルの漆黒化は中性−酸性染法が有利

中国国際染料・顔料・助剤展で摩耶貿易(株)が出展したポリエステルの漆黒化加工剤(濃染化剤)は、中国の多数の染色工場の人々から熱心な質問を受けました。


チャドルの黒色もファッションがある

イスラム社会の女性たちは肌を隠すために黒衣のチャドルを着用する習慣があります。最近は単に黒色であればOKというわけではない。素晴らしい黒色を好む女性が増えているからです。

イスラムの女性に好感を持たれる濃厚で色艶が良い黒色状態にするためには、ポリエステル布を分散染料ブラックで染める時に、中性〜酸性のpHで染色するのが理想的です。染色工場の中にはアルカリ側pHで染色をする例があります。
この方法は染色中で注意を必要とする事項が多いので、中性−酸性染色法でBUILDER RN(濃染化用の薬剤)の使用を推奨いたします。

染色工場に推奨する濃色化加工剤は3種類
希望の深い色相の黒色を発揮します。
・青みの黒色で、上品な色相を得られる「DEEPART BL」
・一般的な深い色を発揮させる染料用に「BUILDER RN」
・アルカリ染色用に安定的な濃色効果のある「BUILDER RN−1」


中性−酸性染色法とアルカリ染色の比較工程の概略
(1)中性−酸性染色法 
  アルカリ減量加工
水洗
中和
酸性pH染色
水洗
RC処理
水洗
中和
乾燥
濃染化加工−パディング(DEEPART BL 又はBUILDER RN)
乾燥
仕上加工−パディング (柔軟剤、帯電防止剤)
熱処理

(2) アルカリ染色法
  アルカリ減量加工
水洗
アルカリpH染色
水洗
乾燥
濃染化加工−パディング(BUILDER RN−1)
乾燥
仕上加工−パディング (柔軟剤、帯電防止剤)
熱処理


(1)と(2)の染色法の問題点比較

(1)と(2)の工程を比較してください。
(2)のアルカリ側の染色工程は濃染化加工に入るまでアルカリのpHで処理されるのが特徴です。工程の簡略と加工原価を安くすることに狙いがあります。
しかし(2)の染色法には問題点が多くあります。問題点が多いことは染色でトラブルを発生しやすいことに繋がります。
濃染加工剤は酸性側に調整されているので、使用するマスターソリューションもpH4.5−5.5に調整してパッド槽に自動供給しますが、アルカリ側で染色された布はアルカリ残留分が多少含まれているので、濃染化加工するパッド槽内のpHがアルカリ性になりやすいです。
それだけにとどまりません、パッド槽内の処理液pHが変動すると「エンディング」トラブルを起こしやすく、色相も赤味にふられます。その悩みを解消するには中性−酸性染色法で濃染化加工の方が安全です。


パッド槽内の気泡発生の防止も
濃染化加工で重要になる

素晴らしいポリエステル布の濃染化を実現するためにはパッド槽内で気泡の発生を防止することが必要です。
パッド槽内へ布が高速で入りますので、槽内の液は気泡が発生しやすくなります。気泡を防止するために誰でも思いつくのはシリコーン系消泡剤の添加です。しかし、これは乳化物なのでパッド槽内の処理液はGUM−UPしやすくなる欠点があります。これが加工布のむら染めの原因になります。
気泡を抑えるには処理液を酸性サイドにして気泡を抑えるのが安全です。
以上の事例から判断してポリエステル布の濃染化加工はアルカリサイドの染色法よりも中性−酸性サイドによる染色法で濃染化加工を行うのが安全といえるでしょう。


パッド後の乾燥方法と
柔軟剤の選定も重要

中性−酸性染色法で濃染化処理をした布を乾燥する場合、高品質の乾燥状態にするためにはノンテンション、NET DRYERで乾燥することが理想的です。乾燥温度は加工布の組織、目付けや前工程の布に対するピックアップ率の条件にも関係しますが、140℃以上が必要です。
CURING温度は160℃以上で処理することで加工布の経時変化の発生を防げます。
FINAL SETの温度は160℃−170℃が適しています。

前記した(1)の中性−酸性染色法で濃染化加工→乾燥後に仕上加工処理(パッド)するときに、仕上加工用に柔軟剤と帯電防止加工剤を用います。帯電防止加工剤は濃染化加工した布に対して影響ありませんが、柔軟剤の種類の中には濃染化加工剤に悪影響を与えるものがあります。濃染効果を向上させるためには適正な柔軟剤品目を事前に選ぶ必要があります。
摩耶貿易株式会社は濃染化加工剤と柔軟剤との相関関係を良くするために用途に応じてSILTOP EXP−1000とBEATER SP−370を販売しています。
素晴らしいポリエステル布の濃色化加工を実現するために、以下で示す7項目を点検しておけば安心です。

  1. ポリエステルの糸状態を点検する。
  2. 織り組織を点検する。
  3. 使用する分散染料の品質状態を点検する。
  4. 染色用の水質を事前に点検すること。硬水を使用してはいけない。
  5. 染色後の水洗、還元洗浄の管理を良くする。
  6. 濃染化工程、すなわちパディング後の乾燥温度を正しく管理する。
  7. CURING温度の管理をする。

以上の注意事項を無視すると加工布がわずかに収縮したり、色相を変化させたりします。JET BLACKに仕上がった加工布が青味の黒色から黄味に変化することもあります。これを防止するためには糸の設計とCURING温度に注意する必要があります。

摩耶貿易株式会社では、BLACK染色布のL値を9.0台、b値を−1.5以下の数値が得られるDEEPART BL、BUILDER RN、BUILDER RN−1を紹介しています。

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