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染色の毒物扱いを正す証明のために
エコテックス100が規格化された
グローバル・スタンダードへの年月は長かった
<解説>
欧州でエコテックス・スタンダード100が規格化されるに至った年月は長い。1980年代後半に、ドイツで化学知識がないジャーナリストたちが、染料、助剤、化学物質を使用した繊維加工品を、まるで「タンスの中の毒物」扱いにし、盛んにセンショーショナルな記事を書いたことがきっかけとなった。
そうなることを予想して、1980年代でオーストリア繊維研究所(ウィーン)が、コツコツと、テキスタイル加工に使用している有害物質の含有状態を試験するOTN100規格をまとめていた。その規格はテキスタイル品(衣服、カーテン対象)の着用試験等の第一歩になるものであった。
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ニッセンケンで受付けるエコテックス・スタンダード100は国際的に通用する品質保証規格である |
1990年にドイツでPL法(製造物責任法)が成立したことで、化学物質で加工したテキスタイル品を「タンスの中の毒物」扱いにして、騒ぐだけでは、問題は解決しないということで、OTN100規格を参考にしてドイツのPL法対策と結びつけて考えるようになったのが、ドイツのホーヘンシュタイン研究所である。同研究所は1991年に、エコ・チェックによるポリューション分析を実施した。ホーヘンシュタイン研究所とオーストリア繊維研究所は消費団体と交流を重ねると共に、ドイツの全繊維工業連合(当時の会長はクルーゼ氏)とも交流を重ねた。
そしてスイス・テステックス社、ホーヘンシュタイン研究所とオーストリア繊維研究所らは、1992年にエコテックス国際共同体を発足させた。消費者と繊維生産者双方が納得のいくエコテックス規格(人体に害を与えない製品規格)をまとめ、PL法対策の実現に向かったのである。 ドイツの消費者団体も無対策だったわけではない。
彼等は当時、西ドイツの首都であったボン市内に「消費者と環境にやさしいテキスタイル協会」を設立し、有害物質試験済みのテキスタイル品を示すM.S.T.表示を認証する規格を作った。
その基礎にしたのがオーストリア繊維研究所のOTN規格である。
その後、エコテックス規格とM.S.T.は統合され、エコテックス国際共同体に加盟する認証機関が増加、世界各地で認証試験窓口が設けられるようになった。

これからのテキスタイル品の販売はグローバルスタンダードの品質保証規格の認証取得が必要になる
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その国際共同体の事務局は、1846年に創立され、長い歴史を持つスイス・チューリヒの試験検査機関テステックスが担当、エコテックス国際共同体活動の核になった。エコテックス規格は100以外に、エコテックス・スタンダード1000がある。これはISO14000シリーズに相当するテキスタイル工業用の規格である。スイスらを中心に1000の認証取得が増えている。エコテックス規格、トックスプルーフ規格らは、それぞれ民間規格であるが、ドイツ政府らは同規格の実行をそれぞれ尊重する姿勢をとっている。
英国ではマークス・アンド・スペンサーの規格があり、英国政府はこれを尊重する姿勢を示している。
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日本染色検査協会はマークス・アンド・スペンサー規格の取扱いで日本の窓口になっている。日本ではエコテックス・スタンダード1000の認証受付については未定。
●エコテックス(100) 認証ラベル発給フロー
使用規制を決定
有機スズは厳しい限界値で
エコテックス技術委で決定 |
エコテックス国際共同体技術委員会は2月の会合で、有機スズを繊維加工用の使用で限界値化することを決定した。 |
エコテックス・スタンダード100の付則第2限界値と堅牢度
| 製品区分 |
幼児用 |
皮膚直接
接触品 |
皮膚直接
非接触品 |
装飾用
材料 |
| pH-値 1 |
| |
4.0-7.5 |
4.0-7.5 |
4.0-9.0 |
4.0-9.0 |
| フォルマリン[ppm] |
| 法令112 |
20 |
75 |
300 |
300 |
| 排出 2 |
0.1 |
|
|
0.1 |
| 抽出重金属[ppm] |
| アンチモン 3 |
5.0 |
10.0 |
10.0 |
10.0 |
| 砒素 4 |
0.2 |
1.0 |
1.0 |
1.0 |
| 鉛 |
0.2 |
1.0 |
1.0 5 |
1.0 5 |
| カドミウム |
0.1 |
0.1 |
0.1 5 |
0.1 5 |
| クローム総量 |
1.0 |
2.0 |
2.0 |
2.0 |
| 6価クローム |
検出限界以下 6 |
| コバルト |
1.0 |
4.0 |
4.0 |
4.0 |
| 銅 |
25.0 5 |
50.0 5 |
50.0 5 |
50.0 5 |
| ニッケル 7 |
1.0 |
4.0 |
4.0 |
4.0 |
| 水銀 4 |
0.02 |
0.02 |
0.02 |
0.02 |
| 農薬[ppm] 4 |
総量
[PCP/TeCPを含む] 8 |
0.5 |
1.0 |
1.0 |
1.0 |
| 塩素化フェノール類[ppm] |
| ペンタクロロフェノール(PCP) |
0.05 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
| 2,3,5,6-テトラクロロフェノール |
0.05 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
| 塩化ビニル可塑剤(フタレート類)[%] |
| 総量 8 |
0.1 |
|
|
|
| 有機錫類[ppm] |
| トリブチルスズ |
0.5 |
1.0 |
1.0 |
1.0 |
| ジブチルスズ |
1.0 |
|
|
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- 湿ったままで引き続き加工しなければならない製品は、4.0-10.5のpH値が許される
- カーペット、敷物及び発泡材をコーティングした品物のみに限る
- 湿ったままで引き続き加工される製品は、抽出アンチモン量20ppm迄許される
- 天然繊維に限る
- 無機物の材料で作ったアクセサリーの場合は限界値は無い
- 量限界値: 6価クロームは0.5ppm、アリルアミンは20ppm、アレルギー性染料は0.006%
- コーティングした金属アクセサリー類は、その試料はprEN12472による予備腐食・摩耗試験に耐える必要がある
- 個々の物質は付則-6に示されている
| 製品区分 |
幼児用 |
皮膚直接
接触品 |
皮膚直接
非接触品 |
装飾用
材料 |
| 染料 |
| 分解可能なアリルアミン 8 |
不使用 6 |
| 発癌性物質 8 |
不使用 |
| アレルギー性物質 8 |
不使用 6 |
| クロール化有機系キャリャー[ppm] 8 |
| |
1.0 |
1.0 |
1.0 |
1.0 |
| 殺虫剤仕上 |
| |
不可 |
|
| 防炎加工仕上 |
| |
不可 |
|
| 染色堅牢度(汚染) |
| 水 |
3 |
3 |
3 |
3 |
| 酸性汗 |
3-4 |
3-4 |
3-4 |
3-4 |
| アルカリ性汗 |
3-4 |
3-4 |
3-4 |
3-4 |
| 摩擦(乾) 9 |
4 |
4 |
4 |
4 |
| 摩擦(湿) 9 |
2-3 |
2-3 |
2-3 |
2-3 |
| 唾液と汗 |
堅牢 |
|
| 揮発分排出[mg/m3] 2 |
| トルオール |
0.1 |
|
0.1 |
| スチロール |
0.005 |
|
0.005 |
| ビニルサイクロヘキセン |
0.002 |
|
0.002 |
| 4-フェニルサイクロヘキセン |
0.03 |
|
0.03 |
| ブタジエン |
0.002 |
|
0.002 |
| ビニルクロライド |
0.002 |
|
0.002 |
| 芳香性ハイドロカーボン |
0.3 |
|
0.3 |
| 有機性揮発物 |
0.5 |
|
0.5 |
| 臭気 |
| 一般 10 |
異常な匂いでないこと 11 |
| SNV 195 651 12 |
4 |
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4 |
- ピグメントカラー、バット染料、硫化染料については、最低摩擦堅牢度(乾) 3、(湿) 2が許される
- テキスタイルのフローリング材を除くすべての品物
- 黴、重油、魚、香料又は香水の匂いがあってはいけない
- テキスタイルのフローリング材のみ
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